新たな国際産別の創設にむけた IMF- ICEM- ITGLWF
共同季刊紙
第1号、2011年3月

IMF-ICEM-ITGLWFが新しい国際労働組合の結成に向けて前進

IMFとICEM、ITGLWFの2011年四半期ニュースレター第1号をお届けする。本号の目的は、産業労働者を統一する新しい国際労働組合の結成に関する情報を提供することである。

国際金属労連(IMF)、国際化学エネルギー鉱山一般労連(ICEM)および国際繊維被服皮革労連(ITGLWF)に加盟する世界中の労働組合は、より強力な産業労働者の代弁機関となることに共通の利益を有する。

IMF-ICEM-ITGLWF共同タスクフォースは2月に日本で会合を開き、世界の産業労働者を1つのグローバル・ユニオン・フェデレーションに統合する方法を引き続き検討した。

5大陸から集まった3GUFタスクフォースのメンバーは、世界の産業労働者の統一的な代弁機関と主要多国籍企業への強力な対抗勢力を生み出す正当な理由があることを確認した。関連組合は、製造業が国家経済の原動力となり、適正な労働条件と労働組合権に基づく質の高い雇用を生み出す役割を果たすことを強調したいと考えている。

タスクフォースでは、規約と財政についてワーキンググループから報告があり、新しいグローバル・ユニオン・フェデレーションの地域別・部門別意思決定構造について詳細に議論した。その結果、5月5日にドイツ・フランクフルトで再び会合を開き、5月末に3団体の執行委員会への提案を仕上げることに決まった。

すでに3GUFは、労働組合権・キャンペーン、不安定労働、気候変動、持続可能な貿易・開発、ネットワーク構築、組合構築など、いくつかの分野で共同イニシアティブを通じて協力しており、団結強化の効果が表れている。

新しい国際労働組合を創出して力を結集すれば、労働者を動員したり、労働組合権を擁護したり、サプライチェーン全体の未組織労働者を自立した強力な組合に統合したりするうえで、より多くのことができると私たちは信じている。力を合わせれば、多国籍企業への強力な対抗勢力を生み出し、質の高い産業雇用を支持すると同時に不安定な雇用形態に対抗して効果的に闘うことができる。

資源を集約することによって、認知度や影響力を高め、加盟組織向けのサービスを改善し、活動の重複を減らして相乗効果を達成することができる。

本号に始まる2011年の共同ニュースレターで、世界中の産業労働者が「団結すれば強くなる!」ことを証明したい。

ユルキ・ライナ
マンフレッド・ワーダ
パトリック・イトチェルト

写真キャプション:2011年2月に日本で開催したIMF-ICEM-ITGLWFタスクフォース

組合が協力してメキシコの労働組合権を要求

メキシコ/全世界:5大陸40カ国以上の労働組合が行動を起こして力強く国際連帯を表明し、2011年2月14~19日にメキシコの労働組合権を要求した。[Insert Break] 世界中の組合が団結して行動を実施したり、書簡を送ったり、メキシコ大使や政治家と会談したりし、メキシコにおける大規模な労働権侵害を強調した。すべての場所で、メキシコ政府に対して次の同じメッセージが送られた。

  • 使用者と政府当局者に、鉱山労働者65人が死亡した2006年2月19日のパスタ・デ・コンチョス鉱山爆発事故に対しての責任を取らせる。
  • 使用者が支配する「保護協約」や組合選挙への干渉など、労働者の結社の自由を侵害する仕組みを廃止する。
  • 民主的組合、賃金・労働条件改善、良好な安全衛生条件を求める労働者の正当な要求を抑え込むための、国家当局や民間企業による実力行使をやめる。
  • メキシコ鉱山労組(ロス・ミネロス)とメキシコ電機労組(SME)に対する政治的迫害キャンペーンをやめる。

メキシコでは(LINK)、行動週間中に毎日、独立労働運動が全国各地で27件以上の行動を起こし、23カ国の大使館訪問、メキシコシティーでのデモ行進、セミナー開催、革命記念碑での抗議集会などが行われた。ロス・ミネロスとSMEの指導者が全国統一協定を締結した。

カナダでは(LINK)、ハイレベル労働組合代表団が4都市でメキシコ大使・領事と会談し、その間、公館前でピケが続けられた。全米6都市では、集会や大使・領事との会談、ピケが実施され、メキシコのカルデロン政権に「最大の貿易相手国であるアメリカにおいて、労働権侵害の根絶を求める圧力が強まっている」という明確なメッセージが送られた。

その他の場所でも、大使館代表や政策立案者と50を超える会談が行われ、メキシコ政府が結社の自由を尊重するという国際公約を尊重していない実態に光を当てた。スイスでは(http://www.imfmetal.org/index.cfm?c=25493&l=2)国連大使事務所前で集会が開かれ、以下の国々でも有意義な行動が実施された。
オーストラリア(LINK
ベルギー(LINK
ブラジル(LINK
フランス(LINK
インド(LINK
インドネシア(LINK
イタリア(LINK
日本(LINK
ニュージーランド(LINK
ロシア(LINK
南アフリカ(LINK
スペイン(LINK

これらの行動には大きな意味があった。というのは、3月第1週に国際労働機関(ILO)で結社の自由委員会が会合を開き、メキシコに対して申し立てられた3つの重要な苦情について審議したからだ。2件は組合の自主性に関する苦情、残りの1件は「保護協約」に関する苦情である。

今からでもキャンペーンに参加し、レイバースタート(LINK)を通してカルデロンにメッセージを送ることができる。キャンペーン1週目に3,500通を超えるメッセージが送付され、その数は日に日に増えている。

メキシコの民主的な独立労働組合を支持するこの行動は、IMFと国際化学エネルギー鉱山一般労連(ICEM)、国際運輸労連(ITF)、UNIグローバルユニオン、国際労働組合総連合(ITUC)に加盟する世界中の組合が主導した。

さらに国際繊維被服皮革労組同盟(ITGLWF)も、メキシコの被服部門で基本的権利を要求した(LINK)。この部門でもメキシコ全国各地の例に漏れず、「保護協約」によって労働者が労働基本権を奪われている。

詳しくは下記サイトを参照:http://www.imfmetal.org/mexico2011

映画で反撃!

全世界:2011年の世界短編労働映画祭では、緊縮財政に抵抗する組合の姿が紹介される。世界中から1時間の優れた短編映画が出品される予定で、加盟組織は2011年4月1日までに作品を提出するよう勧められている。

労働組合は世界経済危機の勃発以来、労働者に直ちに悪影響が及び、状況が次第に悪化していることを国際レベルで非難してきた。この行動の一部は映像に記録されており、現在、多くの組合キャンペーン・行動において不可欠なコミュニケーション基盤となっている。

過去4年間、ジュネーブ中心部でジュネーブ短編労働映画祭が開かれ、世界中の労働組合と労働者が自らの体験を共有することができた。今年の映画祭は、もっと多くの人々に国際レベルで影響を及ぼすためにオンラインとDVDでの発表に焦点を定め直し、世界中で開かれる36を超える労働関連映画祭に出品する予定である。出品作品は、すべてのグローバル・ユニオン・フェデレーションと国際労働組合総連合の加盟組織向けにDVDでも提供される予定で、各組織の行事や活動に利用することができる。

1時間のDVDでは、労働関連の物語やメッセージを効果的に伝える短編映画に焦点を合わせ、世界各地から寄せられた多種多様な作品が収録される。グローバル労働短編映画2011は、6月10~11日にドイツ・デュースブルクのラントシャフツパルク・ノルトで予定されている欧州金属労連(EMF)の「Unions in Motion」映画祭で発表される。

映画を収録したDVDに、どんな内容の作品か、なぜ製作したのか、どのように利用したかに関する簡単な説明文を添えて送付のこと。活動を調整するIMFに、出品作品を上映したりオンラインで公表したりする無制限の権利を付与する必要があるが、もちろん製作者名はきちんと明記される。翻訳の予算が限られているため、IMFは英語の作品か英語字幕付きの作品しか受け付けることができない。

応募作品の到着期限は2010年4月1日。

送付は下記まで:
国際金属労連
チェリッセ・フレドリクス
Case Postale 1516
CH1227 Geneva
Switerland

グローバル・ユニオン、鉱山保安めぐりチリの責任を追及

輸出収入総額の49%を鉱業から得ているチリにあって、鉱業の安全性は暗黒時代にある。昨年秋、この国の二面性が明らかになった。セバスティアン・ピニェラ政権は世界の注目が集まる中で、世界最高レベルの技術・工学専門知識を総動員してサンホセ銅山から33人の鉱山労働者を救出したが、その陰でチリは相変わらず、生命を脅かす管理しがたい厄介な安全慣行にどっぷり漬かっている。

救出から5日後の10月18日、ピニェラは「まとまりのない国内の安全体制を改革し、国際基準を採択する」と全世界に対して約束したが、これまでに何の措置も講じられていない。実際に、ICEMは2011年初めに政府高官と会談した際、「国内安全基準の改革や国際基準の採択は議題に盛り込まれていない」と言われた。

ICEMは政府首脳に対し、「ピニェラが鉱山労働者の救出劇でチリの世界的地位を高めたとおり、チリの重要性は、まさに卑金属や鉱物資源に恵まれている点にある」と指摘した。多少なりとも世界に通用するレベルの国になりたければ、その富を採掘する労働者のために世界に通用する安全な採掘慣行を実施しなければならない。

そこでICEMはIMFとともに、ピニェラ政権に変革を強く要求するキャンペーンを開始した。そのキャンペーンには、他のグローバル・ユニオン・フェデレーションや全国組合、労働組合活動家も加わり、チリにILO条約第176号(鉱山における安全および健康に関する条約)の批准を要求した(ICEMの条約第176号グローバル・キャンペーンを参照)。
http://www.icem.org/en/209-ILO

このキャンペーンには、チリの2大鉱山労連の傘下組合も同時に参加した。両連合団体は、チリ銅公社だけでなく大規模鉱山を所有する主要鉱山会社各社でも、労働者を組織化している。

政府の皮肉な態度が最もよく表れているのは、ピニェラが設置したサンホセ鉱山調査委員会の顔ぶれかもしれない。130人の鉱山労働者が組合に加入しているにもかかわらず、この委員会には労働組合代表が1人も加わらなかったのである。ILO条約第176号は、労働者と労働組合を鉱山検査や事故調査に参加させなければならないと定めている。

サンホセではミネラ・サン・エステバン社の第2組合が、安全を脅かす危険因子について繰り返し警告し、一度は鉱山閉鎖を求めて法的な異議申し立てまで提出した。しかし、組合が安全衛生条件について警告しても、政府と業界は「組合の任務は経済的条件を取り決めることであって、安全衛生問題に参加することではない」と繰り返すばかりである。

2007年に1人の鉱山労働者が死亡したあと、地質鉱山局(SERNAGEOMIN)は、しばらくサンホセ鉱山を閉鎖した。しかし同鉱山は、別の政府当局者の命令で直ちに再開された。この当局者は閉鎖報告書を読んでおらず、不備を是正するという所有者の誓約をうのみにした。

所有者の誓約の1つは、条約第176号に定める基準である第二の出口として、通気坑にはしごを設置するというものだった。この誓約は守られず、追跡検査も行われなかった。そして第二の出口がなかったために、実際に33人の鉱山労働者が69日間にわたって閉じ込められることになったのである。

SERNAGEOMINは安全衛生検査機関ではないが、安全衛生当局の役割を果たしており、チリでは6つの省に同じような部局が設置されている。あらゆる活動分野を管轄する6省に安全担当機関があり、機能が重複しているのである。どの機関も、鉱業部門の数少ない規制を実施する司法権を持っておらず、検査を実施して事故を未然に防止する技術力がない。

要するにチリでは、条約第176号の必須条件が1つも実施されていない。すなわち、定期的な検査、危険な事態や事故を報告・調査する一定の手続き、労働組合との協議、危険な鉱山を閉鎖する権限を持つ規制当局、危険な作業を拒否する権利、労働者が自らの安全代表を選べるようにする措置、訓練を実施する使用者の義務である。条約第176号は使用者に、職場の危険を取り除くだけでなく、危険の原因を取り除く責任も負わせている。
したがってICEMはチリに対し、国内の鉱山保安法を改革するだけでなく、ILO条約第176号の基準を批准・実施して完全に遵守することも要求している。

ICEMとIMFが第3回ユミコア・ミッションを実施

グローバルな手段はローカルな問題の解決に役立つ――これは、南アフリカのユミコア事業で労使関係を改善するためにICEMとIMFが先ごろ実施した合同ミッションのモットーだった。このミッションは、このベルギー企業とICEMおよびIMFとのグローバル枠組み協約(GFA)に関連する活動の一環として実施された。ユミコアは、化学製品や金属技術、触媒システムを専門とする企業である。

今回の南アフリカ訪問は、2007年9月にGFAが締結されてから3回目の合同ミッションだった。過去2回のミッションは、2009年に中国、2010年にブラジルに派遣された。協約の関連条項に従った定期的な活動である一連のミッションの主な目標は、遵守状況の監視である。

ユミコアはポート・エリザベス市に2つの工場があり、それぞれUACSA、UCPEと呼ばれている。両工場は、ユミコアの4事業部門の1つ、自動車触媒セグメントに含まれる。この地域は自動車・自動車部品の主要製造拠点である。

今回のミッションには、両ユミコア工場の化学エネルギー製紙印刷林業関連労組(CEPPWAWU)代表と、ICEMおよびIMFに加盟する南アフリカ全国金属労組(NUMSA)の地域書記と教育担当者が参加した。

CEPPWAWU代表として参加したのはSkhumbuzo Phakathi、Clement Chitja、David Nzanzeka、Khaya Mkefe、Lindelwa Gxavu、Ncedile Boyce、Sindiswa Silotile、Xola Dlova、Camagu Mzinyatiで、NUMSAからはVuyo BikitshaとMziyanda Twaniが加わった。

このところポート・エリザベス各工場の現地経営陣と労働組合との間で問題が発生していることを踏まえて、ICEM/IMF代表による今回の視察では、積極的かつ建設的な評価を行った。この工場視察は、労働者が現地の未解決問題を解決するうえでも役立った。

ミッションの結果、いくつか具体的な成果があり、例えば勧誘手続き、就業構造、両工場の統合、訓練・教育など、いくつかの問題に関する現地のコミュニケーション改善が決定された。教育・訓練については、両当事者が関与を深めれば効果が上がるということで意見が一致した。この点でミッションの結果は、当事者間で双方に利益をもたらす関係や対話を築くというGFAの目標に沿っている。

ICEM/IMF代表は、地方労働組合代表の素晴らしい活動に感銘を受け、全社的に社会的対話を改善するうえで現地・本社経営陣が重要な役割を果たしていることも確認した。今回の視察は、2011年4月に経営側との次のGFA監視委員会で評価される。

サンドブラスト:労働者がファッションの犠牲に

全世界:80年前、世界保健機関がその危険性を警告した。60年代にはEU加盟国で規制・禁止され、2009年にはトルコで非合法化された。だがサンドブラストは、世界のファッション産業で現在もなお、流行の色あせたジーンズを作る方法として選ばれている。

サンドブラストの過程で発生するシリカ粉塵は、吸い込むと肺の感染症や瘢痕をもたらす。継続的な曝露は、珪肺病を引き起こす可能性がある。これは曝露が終わったあとも時の経過とともに悪化する難病である。

ほとんど保護対策がない換気の悪い狭苦しい場所で長時間にわたって働いた結果、デニム産業の労働者は他の産業で働く労働者よりもはるかに早く、たいてい4~5年、場合によってはわずか12カ月の曝露で珪肺病にかかっている。
毎年約50億本のジーンズが生産されており、特に収益率が高く成長している市場区分は、色あせた「着古し加工」ジーンズである。世界第3位のジーンズ輸出国で、これまでにサンドブラストの影響に厳しい視線が注がれた唯一の国であるトルコでは、2005年以降に550人の元サンドブラスト労働者が珪肺病と診断され、現在までに46人がこの病気で亡くなった。このような公式統計値は、トルコでも他の国々でも氷山の一角にすぎない。

トルコでは、労働者・労働組合、医師、民間組織が主導するキャンペーンの結果、2009年4月にサンドブラストが禁止された。しかし禁止後、サンドブラスト事業は他国に移転された。

ITGLWFは加盟組織に対し、各国におけるサンドブラストの利用状況を率先して調査するよう呼びかけている。この手法が利用されている国では、そのような慣行の撤廃を求めるキャンペーンを実施して圧力をかけ、過去および現在の労働者を検査するとともに、影響を受けた労働者が適切な治療や補償を受けられるようにすべきである。サンドブラストの危険性と強力な組合組織の必要性を労働者に認識させ、この手法の乱用から労働者を保護するための工場安全プログラムの策定に、労働者を十分に参加させなければならない。

生産国の政府はサンドブラスト加工を非合法化したり現行の禁止措置を強化したりし、消費国の政府はサンドブラスト・ジーンズの輸入を禁止すべきだ。そしてILOとWTOに対し、全面禁止の実施を促進するために介入を求めるべきである。
しかし効果的な政府規制がない場合は、メーカーと小売業者が緊急に自主的取り組みを実施する必要がある。たとえメーカーと小売業者がサンドブラストに関する厳しい基準を採用しても、その基準を実施しないサプライヤーが常に存在するため、疑うことを知らない労働者が危険にさらされる。したがって最善の策は、衣料産業でサンドブラストを全面的に禁止することである。

ITGLWFは1月、サンドブラスト加工の利用を撤廃する必要があるという認識を高めるために、ジーンズ・メーカーや小売業者との会議を開いた。

パトリック・イトチェルトITGLWF書記長は次のように述べた。「この最初の会議には大きな成果があった。参加企業が改善に取り組んでいることが明らかになった。今後2~3カ月以内に開かれるフォローアップ会議に提出されるサンドブラストの撤廃に関する協定原案を作成するとともに、もっと多くのメーカーにこのプロセスへの関与を促すために、共同努力が進められているところだ」。

「サンドブラストはファッション界の道徳性を問う問題であり、労働組合は、この加工法が効果的に撤廃されるまで気を抜いてはならない」と同書記長は締めくくった。
 

トルコの3GUF加盟組合が統一連合を結成

トルコ・トラキア地域の全国・地方組合指導者(ICEM、IMFおよびITGLWF加盟組合の指導者全員)が先ごろ会議を開き、相互に援助し合うとともに、急成長を遂げる工業地帯で発生しているいくつかの労使紛争に取り組んだ。この統一連合は2月のデモで行動を開始し、チョルルの自由貿易地域でグローバル・ユニオン・フェデレーション(GUF)3団体の加盟組織を援助・支援した。

トルコの加盟組織数はICEMが14団体、IMFが3団体、ITGLWFが4団体である。このため、トルコは3GUFによる活動の重点国となっている。

2月の抗議行動の主眼は、プラスチックやポリエステルを製造するインド系企業ポリプレックスで、2カ月にわたってストを実施しているICEM加盟組織ペトロール・イスを支援することだった(ICEMのニュース記事を参照して、ポリプレックスに関するレイバースタートのキャンペーンに参加されたい)。
http://www.icem.org/en/78-ICEM-InBrief/4212-Organising-Campaigns-of-Petrol-İş-of-Turkey-continue-but-with-Pain-
http://www.labourstart.org/cgi-bin/solidarityforever/show_campaign.cgi?c=868

経営側は労働組合活動家を何人か解雇した。このデモは、特に組織化活動が進行中の職場で発生している他の労働組合侵害にも取り組んだ。抗議行動に参加した5組合は、続行中のストと勧誘活動に関してトラキア地域で支援し合うことを誓約した。

この抗議行動は、不安定な臨時労働に関する法律を修正しようとする最近のトルコ政府の動きも槍玉にあげた。トラキアは、金属から繊維、天然ガス、化学製品、ゴム製造に至る産業で多額の外国投資を引きつけている地域である。
「何日も前から各職場で個別にストを実施してきた」とペトロール・イスのムスタファ・オズタシュクン会長は述べた。「しかし今日、この地域でスト中の組合が一堂に会し、総力を結集した。ともに歩み、合同デモや共同行動を組織することに決めた。私たちの望みは、今トラキアで始まったこの結束が全国に広がってくれることだ」。
ビルレシク・メタル・イスのアドナン・セルダログル会長が付け加えた。「組合の区分や上部組織に関係なく、私たちは解雇された労働者の権利を守る」。

皮革・製靴労働者を代表するITGLWF加盟組織デリ・イスのムーサ・セルビ会長が述べた。「使用者は、組合権が弱い自由貿易地区に工場を建てて搾取しようとしている。一緒に行動すれば、現状を変えることができる」。TEKSTILのリドバン・ブダク会長も出席した。

チョルル近郊では12工場が組合組織化のターゲットになっているが、多くの組合活動家が組合加入を理由に解雇された。ポリプレックス以外にも、イエシル・クンドゥラ(靴)、ディサ・オートモーティブ(自動車部品)、アナコンダ(金属製作)、アスタス・アルミニュム(アルミニウム)、グルプ・スニ・デリ(皮革)の工場が組織化の標的となっており、工場前にピケ隊員のテントがいくつか張られていることから争議の発生を確認できる。一部の職場では連帯・支援活動が続けられており、一定の成果が達成されているが、裁判に持ち込まれた事件もいくつかある。
3GUFがグローバル・レベルで統合プロセスを進めているため、トルコの組合はトラキア地域の団結を全国に広めようと努力している。

グローバル・ユニオン、不安定労働との闘いで協力

ますます多くの使用者が、常用直接雇用から、契約労働や派遣労働などの不安定労働に切り換えている。2009年と2010年に実施された調査で、ICEM、IMFおよびITGLWF加盟組織の66%が、「過去1年だけで関連部門の不安定労働が増えた」と答えた。

不安定労働がほぼすべての部門で深刻さを増す問題になっているという事実を認識して、グローバル・ユニオンは、この問題に関する共同作業の実施を視野に入れて2007年に労働関係グループ(WRG)を設置した。その後、同グループは10回会合を開いて共同の立場を打ち出し、不安定労働に関連するいくつかの共同活動に取り組んだ。マンフレッド・ワーダICEM書記長がWRGの議長を務めている。

昨年6月に意義ある前進があり、すべてのグローバル・ユニオン・フェデレーションが派遣労働に関する共同原則について合意した。この共同原則は、不安定労働への取り組みに対して労働組合運動内部に多くの異なる見解やアプローチがあることを認識しつつ、すべてのグローバル・ユニオンが合意する事項を提示している。

次のような事項が列挙されている。雇用の主要な形態は、無期限の常用・直接雇用であるべきである。派遣労働者は、派遣先企業の他の労働者と同じ労働協約の適用を受け、あらゆる点で均等待遇を受けるべきである。派遣会社の利用によって、賃金や社会的保護、労働条件に関する男女差が広がってはならない。常用・直接雇用関係を排除するために人材派遣会社を利用してはならない。労働組合を弱体化させたり、組織化や団体交渉権を阻止したりするために派遣労働者を利用してはならない。

WRGの主要な機能の1つは、グローバル・ユニオン間の情報交換を促進し、共同行動を起こすべき分野を確認することである。2009年10月、そのような行動の1つが実施され、ICEM、IMFおよびITGLWFの書記長がトルコの労働大臣と会談し、法修正案に対するアブドゥッラー・ギュル大統領の拒否権発動への支持を表明した。この法律が可決されていれば、人材斡旋会社が手数料を徴収できるようになり、企業や個人が簡単に派遣会社としての認定を受けられるようになっていただろう。

WRGは発足以来、不安定労働の増加に取り組むために具体的な措置を講じるよう国際労働機関(ILO)に要求してきた。要求の1つは、不安定労働に従事している労働者が実効性のある団結権・団体交渉権を奪われている多くの状況に取り組むために、ILOが態勢を整えることである。

10月3~7日にジュネーブで開かれるILO/ACTRAVシンポジウム2011では、不安定労働に焦点を合わせる。その他の検討事項は、三角雇用関係や下請契約など、不安定労働を構成するさまざまな要素が、労働者と団体交渉権にどのように影響を与えているかである。

ラテンアメリカの産業界、分野横断的な統一アプローチを要求

ラテンアメリカ:鉱工業部門の産業開発はラテンアメリカにおいて、ブラジルとメキシコの両経済大国にとっても、アルゼンチンやペルー、チリ、ベネズエラのような域内の他の国々にとっても、引き続き経済開発の不可欠な部分となるだろう。

過去10年間に改善が見られるとはいえ、この地域では国内および国家間の両方で、相変わらず貧困と不平等が大きな特徴となっている。産業・経済開発の利益が労働者に行き渡るようにするには、鉱工業部門を含む全部門にまたがる強力かつ統一的な労働組合運動が必要である。

第一次産品(特に石油、銀、銅、鉄鉱石)は、この地域で多額の富を生み出しており、この富を背景に、ブラジル、アルゼンチン、メキシコは重要な製造業、特に自動車・石油・繊維各産業の開発においても先頭に立っている。

国内レベルでは、企業の組織編成において、高度に統合されたサプライチェーンを通して各部門の労働者が結びついていることが多い。例えばメキシコのマキラドーラには、繊維、電子、自動車部品製造の各産業が集中しており、労働者は組織化や企業利潤の公正な取り分の確保にあたって同様の課題に直面している。

メキシコ鉱山労組の指導下で鉱山労働者と自動車部品労働者が連帯しており、プエブラのジョンソン・コントロールズの例に見られるように、これまで達成されていなかった結社の自由を獲得する機会が生まれている(http://www.imfmetal.org/index.cfm?c=23862&l=2)。プエブラのレスレクシオン工場で働くジョンソン・コントロールズ労働者は長期にわたる苦闘の末、メキシコ鉱山労組の支援を受けて、自分で選んだ組合に加入し、この組合を通して同工場で協約を締結することができた。

一方、ドミニカ共和国の輸出加工区では、繊維労働者と電子労働者が、多くの共通する問題や労働条件のもとで一緒に生活し、働いている。この輸出加工区の組合は、両部門にまたがって組織化するために同じ戦略が必要であることに気づいた(下記の「ドミニカ共和国のEPZで分野横断的な組織化に取り組むゲルトルーディス・サンタナ」を参照)。

ブラジルでは、統合の進んだ分野横断的な工程で、300万人以上の労働者が鉱工業企業に雇用されている。鉱区から飛行機、船舶、自動車の生産ラインに至るまで、労働者は鉱山・化学・繊維・金属労組によって組織化され、各組合は労働条件と給付の改善を求めて共闘している。

ラテンアメリカ地域内外の組合にとって、この地域で活動するブラジル系・メキシコ系中心の多国籍企業に対処するために、強力な国際的アプローチも必要になるだろう。ヴァーレ、ゲルダウ、セメックス、グルーポ・メヒコ、テナリスなど、これらの「マルチラティーナ」の多くは、昔から劣悪な反組合的労使関係で知られ、地域的・世界的な事業拡張の過程でそのような慣行を広めている。

写真キャプション:ブラジル・サンパウロのABC地域にある自動車工場

ドミニカ共和国のEPZで分野横断的な組織化に取り組むゲルトルーディス・サンタナ

組織化は常に労働組合の最優先課題であり、成功を収めるには多大な努力と資源が必要とされる。特に困難なのは、輸出加工区(EPZ)のように組合に敵対的な地域での労働者の組織化である。

ドミニカ共和国のIMF加盟組織、全国鉱山・金属労連(FENATRAMIM)は全国自由地域労連(FENATRAZONAS)を通して、現地でソナ・フランカとも呼ばれるEPZにおける組織化を専門としている。

ゲルトルーディス・サンタナは初めて組合活動にかかわるようになったとき、ドミニカ共和国のソナ・フランカの1つにある製靴工場で働いていた。サンタナはサンペドロ・デ・マコリスのEPZでオルグになり、間もなく繊維・電子両部門の工場がある他のソナ・フランカで組織化を担当した。

「当初、ドミニカ共和国のEPZには繊維工場しかなかった」とサンタナは説明する。「やがて電子チップ工場も移ってきて、衣類製造で金を使うことから金属企業も進出してきた」。

現在、サンタナはじかに労働者を組織化しているわけではなく、組合内部の政治活動にかかわるようになっている。教育担当全国書記を務め、組織化問題に関して活動家を訓練している。労働者への接触が制限されているため、サンタナの組合は組織化にあたって絶えず難題に対処しなければならない。

「最近、EPZの労働条件が変わった」とサンタナは続ける。「以前は労働時間が決まっていたが、今は出来高払い制だ。これによって収入が増えると言われていたにもかかわらず、実際には労働者の所得が減り、労働時間が増えている」。

サンタナは自らの経験から、「EPZの組織化に関しては、条件が同じである場合が多いため、産業部門が違っても組織化戦術・戦略はよく似ている」と指摘する。しかし、金属加工の溶接のように健康被害で悪名高い部門がある一方で、繊維部門では、ほとんどの場合機械がレンタルであるため、使用者にとって工場移転がはるかに簡単である。

「私たちにとって結社の自由は今なお夢だ」とサンタナは語り、ドミニカ共和国最大の電子産業地域であるサンペドロ・デ・マコリスEPZの例を出す。国内法によると、組合設立に必要な労働者数は25人以上である。しかし、組合設立は究極の目標ではない。この人数の労働者では、数千人を雇用する企業でほとんど成果を達成できないからだ。そうではなく主要な目的は、団体交渉を実施できる規模の組合を結成することである。組合が現在推進しているキャンペーン、「フエルテ」(スペイン語で「強力な」の意)は、オルグに工場前やバス停で労働者と話をさせるだけでなく、住所を聞き出して自宅を訪ね、組合に加入するよう説得させている。

この活動は末頼もしい成果を上げており、FENATRAMIMはEPZで9本の労働協約を締結した。組合が団体交渉を開始するには「労働者の半数プラス1人」ルールを満たさなければならないことを考えれば、これは非常に大きな成果である。

写真キャプション:ドミニカ共和国のFENATRAZONASで教育担当全国書記を務めるゲルトルーディス・サンタナ

他言語でこのニュースレターにアクセスする場合には、ここをクリックしてください。